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21才の時に都立府中療育センターへに入りました。
センターに入ったら最初は皆に私が言いたいことが伝わりませんでした。それで文字の勉強をしたいと思いました。友達のるりちゃんに、私が勉強したいと目で伝えたら、るりちゃんが言語療法の木村先生と大石先生にそれを話してくれたのです。
<中略>
大石先生と木村先生が私の手や足や頭をさわって見ていました。
木村先生が頭や手はつかえないけれど足はつかえると話していました。二人で箱におはじきを置きました。木村先生が「智ちゃん、おはじきの上に足を置いてみて」と言ったので私は左足でおはじきの上に足をのせました。
大石先生が「ここは届きますか」と言うので足を置いたら、「智ちゃん出来るわね」と話していました。
<中略>
木村先生も大石先生も「智ちゃんは出来るから点字をしよう」と話していました。次は7個の豆電球を木の箱につけて、もうひとつの箱は7個のスイッチがつけてありました。私が左の足でスイッチをおしたら、もうひとつの木の箱についている豆電球の明りがつきました。
<中略>
点字の50音を覚えました。この点字の文字盤で言葉も覚えました。母に手紙の文章も書いてそれを木村先生が便箋に書き写して出してくれました。私は26歳の時産まれて初めて母に手紙を書けて嬉しかった。